本名ロベール・ドアノー。パリ郊外のジョンティイ生まれ、モントルージュで育ちました。リトグラフの仕事を経験後、1931年に写真家に転向しています。1934年から約5年間自動車のルノーで広告、工業写真家としての仕事を行っています。第2次大戦中はフランス軍に入隊、その後レジスタンスに加わっています。ドアノーはパリとパリ郊外において、一般市民の混沌とした日常生活のなかで起きる、予想できない奇跡的な瞬間をユーモアと情念を持って撮影しています。彼は町の中をカメラとともに歩き回り、人物、建物、背景などを前に自らが信じる世界観が明らかになる「感嘆する瞬間」が訪れるのを忍耐強く待つのです。1947年にコダック賞、1956年にニエペス賞を受賞、1973年には映画制作も行っています。また、シカゴ美術館(1960年)、フランス国立図書館(1968年)、ジョージ・イーストマン・ハウス(1972年)をはじめ世界中の主要美術館で本格的な回顧展が開催されています。現在、最もポピュラーなフランス人写真家の一人です。 1994年にパリで死亡しています。こちらのポスターはオフセットプリントになります。オフセットプリント(offset):平板印刷の一種で油(インク)の撥水性を利用した科学的な印刷方法です。版から紙へ直接印刷するのではなく中間転写体を介す為、版や紙への摩擦が少なく印刷できるのが大きな特徴です。正確で鮮明な多色刷りの印刷が可能で、原版からの再現性が高い事から現代のカラー印刷では最も広く使われています。