ダミアン・ハースト/バイオグラフィー
ダミアン・ハースト(Damien Hirst)
ダミアン・ハースト(1965.7.7―)Damien Hirst
イギリスの現代美術家。ヤング・ブリティッシュ・アーティスト通称「YBAs」とも呼ばれる。
1990年代に頭角を現してきたコンテンポラリー・アーティストの中でも代表的な存在です。
ハーストはイングランド北部の都市リーズで育ち、そこのアート・カレッジで美術を学ぶ。
更に1986年から1989年まで、ロンドン大学のゴールドスミス・カレッジでも学んでいます。
1991年には初の個展を開催。そのときまでには、巨大なガラスケースや死んだ動物、薬品瓶などを
作品に使用して生や死を省察するスタイルは確立されていたそうです。
同時に、白いキャンバスにカラフルな色の斑点を規則的に配する"スポット・ペインティング"も描いていて、
この"スポット"は、覚醒剤の錠剤の暗示であると言われています。
輪切りや腐敗状態で放置された動物を扱う作品は不可避である生や死を考える意図がありましたが、
残酷さへの批判や芸術品には見えないなどという多くの非難も呼んだそうです。
そしてイギリス国中にその悪名がとどろくようになったハーストは、1993年イギリス代表として、
国際美術展覧会ヴェネツィア・ビエンナーレに出展、縦に真っ二つに切断された牛と子牛を
ホルマリン漬けにした作品"Mother and Child, Divided"を出品。
なんとこの作品で1995年にはターナー賞を受賞しています。
さらに2000年代までにはイギリスでも最重要の芸術家とみなされるようになり、
オークションや新作の販売価格は、現存する美術家の中でも最も高価な内の一人に入っています。
ハーストのセンセーショナルな作品に対する批評家の反応は今でも論争の的です。
彼が初期の5年間に放ったホルマリン漬けの動物入りのガラスケース作品はいまやイギリス現代美術の象徴となっており、
広告や映画で剽窃されたりパロディーになったりもしています。
ダミアン・ハースト/アートポスター 一覧
『Beyond Belief』
Damien Hirst
2007年6から7月にかけて開催されたエキシビション「Beyond Belief(信仰を越えて)」で発表された作品。
実に8601個のダイヤモンドを使用した「ダイアモンド・スカル“For the Love of God」
発表後、約120億円で販売されるもすぐに売れてしまい話題の作品となりました。
『Cornucopia Away From the Flock,Divided』
Damien Hirst アートポスター
こちらの作品はモナコ海洋博物館にてダミアン・ハースト氏の過去15年間の作品60点以上を
一堂に展示・公開した際のエキシビジョン作品となります。
動物のホルマリン漬けに始まる、ハーストの大胆で衝撃に満ちた作品の数々。
しかしその狂気にも似た芸術性に私たちは心が動く瞬間を確かに感じるのです。